鍼治療 池袋
鍼灸治療について
西洋医学的に見た鍼灸治療について。もちろん鍼灸治療の効果はこれだけの作用ではなく、まだまだ現代医学的に説明できない事がたくさん有ります。
ほんの一部ですが簡潔に説明します。
免疫と鍼灸
鍼灸治療は身体の治癒力を高め、病気に対する抵抗力、即ち免疫力を向上します。
免疫の主役を務めるのは白血球の役割です。白血球は癌細胞やウイルスをやっつけるT細胞、B細胞、NK細胞などのリンパ系白血球と、細菌やゴミなどを食べるマクロファージ、顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)などのマルチ系白血球があります。
鍼灸の効果の一つにこれら白血球の増加、遊走速度の向上などが有ります。 免疫の主役である白血球が増え、活性が上がれば、自分の持っている治癒力で病気を治療し、また病気にもかかりにくくなるというわけです。
エイズなどT細胞が弱体化する免疫不全にも鍼灸治療が取り入れられている事から免疫力向上に有効な治療手段であることがわかります。
自律神経と鍼灸
ストレスやさまざまな要因で自律神経の失調が起きている身体をより正常な状態に導くことができます。
鍼灸治療を行うと、緊張が解けて身体がポカポカしますが、これは副交感神経が優位に働き、全身の血行がよくなるためです。 鍼灸治療の持つ自律神経のバランス調節作用により、自律神経によって支配されている血管運動を促進(時には抑制)したり、内臓の働きを改善し、身体の恒常性を保つのです。
血流の悪い状態を改善すれば冷えなど身体の様々な症状が改善するのは想像に難しく有りませんね。
痛みと鍼灸
私たちの身体のなかには、痛みを起こしていろいろな危険信号を発してくれるヒスタミン、ブラジキニンなどの「発痛物質」と、痛みを抑えてくれる エンドルフィン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの「鎮痛物質」があります。エンドルフィンは大脳中枢で形成される物質で、モルヒネの数百倍もの鎮痛効果があるといわれています。
鍼灸治療には、これら鎮痛物質を大脳中枢で大量産出させる強力な鎮痛作用があります。 痛みを取る際に通常用いる麻酔薬のかわりに鍼麻酔が行われることさえもあります。鍼麻酔では「痛覚」だけが消え、他の機能や意識はすべて正常に働くので、安心して使う事ができます。
鍼灸を学ぶ歯科医や麻酔科医が非常に増えてきたのもこの鎮痛作用に注目しているのでしょう。 また最近、スポーツ選手にとって鍼治療は無くてはならない役割を果たしており、鍼灸資格を有するスポーツトレーナーが国内外でたくさん活躍しております。
がんと鍼灸
クリニックの鍼灸室では患者さんの約7割ががんを患っている方です。 多くのがんを治療する中で鍼灸治療はがんに有効 な手段だと確信してます。もちろんがんに特別な魔法のツボが有るわけでは有りません。
身体の状況を見て足りないところを補い、過剰なところを抑制し、流れの滞りを改善し、身体のバランスを整え、身体の治癒力を高めることが最大の治療です。
がん細胞を攻撃する西洋医学的な治療法(手術・化学療法・放射線)も必要ですが、免疫などの抵抗力、基本的な体力など、がん細胞と闘うパワーが絶対的に重要です。放射線・化学療法による副作用の軽減や、再発しないための体調管理、生活指導、心理的なサポートなども鍼灸治療の重要な位置を占めています。がんとの
壮絶な戦いに疲れている身体を負担をかけないようにケアするのが鍼灸治療の役割です。
鍼灸治療のQ&A
残念ながら、鍼灸治療と聞いて「痛そう」「熱そう」「怖い」と連想する人が少なくありません。中国における中医鍼灸では中国鍼を使い、強い刺激を与える事が多いので強刺激だと思われがちですが、当クリニックでの鍼灸治療は使い捨て日本製細鍼を使用し、最小限の刺激で治療を行います。
多くの患者さんはほとんど鍼を刺さずにツボの上に鍼を置くだけの治療を行うため、無痛です。そのような微小な刺激でも、身体の状態を的確に捉え、最適なツボを刺激すれば身体は確実に変化します。実際に治療を受けてみると、想像よりずっと気持ちの良いものであることがお分かりいただけると思います。
Q どんな鍼を使いますか?
多く使うのが直径0.18mmという非常に細い使い捨ての日本製鍼です。髪の毛の太さより若干太いぐらいです。ローラー鍼という子供用の転がす鍼道具や皮膚表面を軽く刺激するだけの撫でる鍼道具、ブラシの様な集毛鍼などを主に使います。
Q 痛いですか?
多くの場合、刺さずにツボの上に鍼を置くだけなので無痛です。
症状や患者さんの感受性によっては刺すことも有りますが、刺されたかどうかわからない程度の感覚です。また、怖がる患者さんに無理に刺すことは絶対に有りません。
「ひびき」と呼ばれる深部感覚を意図的に出すことも稀にあります。刺された部位や離れた場所に、重だるい、はれぼったい、しびれたような、あるいは心地良い感覚が起こります。
Q くせになるとききますが?
まったく有りません。
鍼灸治療でつらい状態が改善されるため、また行きたくなるという意味で「くせになる」という表現をするものでしょう。身体が良い状態になれば治療は必要無くなります。しかし病気予防や体調管理などの鍼灸の継続治療はとても有効です。
鍼灸師は症状として現れない細かな身体の変化、ツボの変化などを観察するプロフェッショナルです。小さな病気の芽を摘み、体調を整える意味では非常に役立てられると思います。鍼灸治療に訪れる多くの人は健康な方です。
Q 灸は熱いですか?
透熱灸における熱さ加減は自由自在にコントロールできますので適度な熱さに調節します。まったく熱さを感じない灸では、良い治療効果は望めません。
また灸もさまざまな種類があり、患者さんや症状によって使い分けます。 温灸やビワの葉温灸、なごみQなどは気持ちよい温かさでそれほど熱くは有りません。
身体の状態によって刺激の感じ方が変わりますから、同じように灸をすえても、まったく感じなかったり、熱く感じたり、あるいは非常に心地よい爽快感があったりします。
Q 吸角ってなんですか?
吸角(きゅうかく)とはガラス玉を陰圧にして皮膚に吸い付ける治療方法です。
カッピングや吸い球、抜缶などとも呼ばれ、歴史の古い治療法です。
筋肉内に流れの悪い血液や疲労物質、リンパ液などが鬱積していると頑固なコリ、痛みなどを感じます。真空状態にしたガラス玉で強制的にこれら滞った物質を吸い出し、流れを改善、新陳代謝を促進し、コリや痛みなどを治します。
背部にある内臓に対応したツボに吸角治療を行うことで内臓の働きを賦活したり、体内に蓄積した活性酸素や有害毒素などを排出するデトックス効果も期待できます。
中医師 鍼灸師 藤井直樹
|